現研ギャラリー(現代写真研究所6階)
2023年2月2日~2月28日
13:00-18:00
作品は伊藤知巳写真賞奨励賞受賞作品です。
カラー30点
令和4年、土地改良区の事情から2度目の水番をこの夏(5~8月)の間、私が行う事になった。前回の水番で顔見知りになった耕作者も、今回はめったに見かけられない。高齢化で耕作が出来なくなったり、亡くなったりしたからである。農業の後継者不足が取り沙汰されて久しいが、この地区では家族が跡を継いで農地を守って居る。耕作者の若返りを頼もしく感じたり、土地が守られて居る姿に安堵しながら田圃を巡った。然し以前は、誰かどうか野良に出ていたが、今は滅多に耕作者に出合わなくなってしまった。時代の移ろいなのかも知れない。
ほぼ毎日私の担当地区の田圃(凡そ35ha、88枚)を朝・昼・夕方の3回、1巡2時間程の時間を掛けて其々の田圃の水の管理をして巡るのが役目。此の役を水番と言う。
自然現象に対する水の力の偉大さと水の怖さ、代々の土地を守る農業者の心意気などを見る中で、毎日の季節の移ろいを肌で感じる日々であった。今回は、水(水路)との関わりをテーマとして、カメラ片手に田圃を巡り歩いた。